産業用PC / 業務用タブレット
エッジコンピューティング

高度な拡張性を備えた産業用プラットフォーム

IPC-W480IMB17-Tは、充実した拡張性により、製造ラインにおける高速・高精度な検査や分析、複雑な画像処理、マシンビジョンアプリケーション、AIや機械学習モデルのトレーニングや推論処理など、幅広い分野で優れたパフォーマンスを発揮します。

＜適用分野＞
■高精細マシンビジョンシステム：
半導体製造検査、プリント基板検査、液晶パネル検査など、複数の高解像度カメラからのデータを同時処理するアプリケーション
■医療画像処理：
MRIやCTスキャンの3Dレンダリング、放射線診断支援、臨床画像解析など、高精度な画像処理と大量データ保存が求められる医療分野
■産業用エッジAIプラットフォーム：
製造ラインの異常検知、品質予測モデル実行、リアルタイムAI推論処理など、製造現場でのエッジコンピューティング
■監視・セキュリティシステム：
多チャンネルIPカメラのリアルタイム記録・分析、顔認識・人物追跡・異常行動検知などの高度な監視セキュリティシステム

マシンビジョンシステムへの適応

本製品は画像検査装置や監視システムなど、マシンビジョン技術を活用した開発者のニーズに応える拡張性を提供します。

■ フレームグラバーボードの活用
CPU直結したPCIe 3.0 x16スロット（PCIE1）と、x8シグナルで動作するPCIe 3.0 x16スロット（PCIE3）は、Camera Link、CoaXPress、GigE Visionなどの各種インターフェース規格に対応したフレームグラバーボードや、高性能なGPUカードの搭載に最適です。これにより、高解像度・高フレームレートカメラからのデータ取り込みがスムーズに行えます。
（※補助電源ケーブルが必要な場合は別途ご相談ください。）

■ 制御システムとの統合
3基のPCIe 3.0 x4スロット（PCIE2、PCIE4、PCIE5）と、2基のレガシーPCIスロット（PCI1、PCI2）を利用し、フレームグラバーボードや、モーションコントロールボードやDIOボード、各種I/Oカードなどの搭載が可能です。特に32ビットPCIスロットは、産業分野で依然として広く使用されている従来型の制御ボードに対応しています。これにより、検査対象物の位置決めやロボットアーム制御などの精密機械制御と、センサー・アクチュエータとの入出力を統合することができます。
また、RS-232/422/485対応のCOMポートはレガシーな制御機器との互換性も確保しており、システム設計に柔軟性を提供します。

■ ネットワーク連携
ギガビットイーサネットポートにより、生産管理システムやデータベースサーバーとの高速データ連携が可能です。検査結果のリアルタイム転送やリモートモニタリングなど、工場ネットワークとの統合に活用いただけます。さらに必要に応じて、PCIeスロットに10GbEネットワークカードを追加することで、より高速なデータ転送や、光ファイバー接続による長距離安定通信も実現できます。

拡張ベイの活用で多様なストレージ構成に対応

本製品は、様々なストレージニーズに柔軟に対応できるよう、豊富な拡張ベイを装備しています。

3.5インチサイズのストレージに対しては、前面からアクセス可能なオープンベイ1基と、内部設置用のシャドウベイ6基を提供。これにより、最大7台の大容量HDDによる大規模データストレージの構築が可能で、ビデオ監視システムや画像データアーカイブなどの大容量保存ニーズに応えます。

また、光学ドライブやテープドライブ、カードリーダー、リムーバブルストレージなどの多様な周辺機器を接続できる5.25インチオープンベイを4基搭載。

この豊富なフロントベイにより、バックアップシステムや特殊な入出力デバイスを必要とする業務用途にも最適な拡張性を確保しています。

さらに、システムやアプリケーションの高速起動を実現するM.2ソケット（Key M、2242/2260/2280サイズ対応）を搭載。このスロットはPCIe x4とSATA両方のインターフェースに対応しており、用途に応じた柔軟なストレージ構成が可能です。PCIe接続のNVMe SSDを使用すれば、従来のSATA SSDと比較して数倍の読み書き速度を実現し、データ処理のボトルネックを解消します。OS起動時間の短縮、大規模ファイルの高速転送、データベース操作、画像・映像編集など、高いストレージパフォーマンスが求められるアプリケーションで効果をご活用いただけます。
このような多彩なストレージ構成のカスタマイズにより、日常的なデータアクセスから大容量アーカイブ、高速データ処理まで、あらゆる産業用途のストレージ要件に対応するシステム構築が可能となります。
※ M.2スロットはSATA3_5/6ポートとリソースを共有しており、PCIe x4 M.2 SSD使用時はSATA3_5と6ポートが無効になり、SATA M.2 SSD使用時はSATA3_5ポートのみ無効となります。